3年目の執念

 早い人だと一年目でショートでも乗りこなせている方はいらっしゃいますが、週に1回のサーフィン、おまけに“冬眠”を2年連続してしまった私は、3年目の春を迎えてもボートに立てずにいました。

 それでも「30代でも趣味はサーフィン」ってさらって言えるような、海と太陽の似合う女性になりたいという思いは変わっていませんでした。

  その年のGW明けから、なんと主人が会社から東北地方へと転勤を命ぜられて来たのです。横浜よりも私の実家に近い地域でしたので、はじめは「私も付いていく!」とごねたのですが、主人は初の東北進出。生活の不安もあったでしょうし、私まで付いてきて落ち着いてしまったら、もう私が関東に戻ってくる気がなくなるのではという事も心配だったのでしょう。主人は単身東北仙台で生活するようになりました。

  取り残された私には、今度こそ本気でサーフィンを教えてくれる相手がいなくなってしまいました。主人がたまの連休で横浜に戻ってきても月に1回、私の休みとも合いません。せっかく色々と揃えたのに、昨年フルスーツも買ったのに・・・と悔しくなってきました。

 ただなにより悔しかったのは、“3年目なのにサーフィン出来てない”という自分だということに気が付きました。やっと気が付くことが出来たのです。

 “まだボードに立つ感覚を味わっていない”と本気で悔しくなってきたので、これからの一人の週末はサーフィンに没頭し、今年出来るようにならなかったら潔く止めてしまおうとまで決意したのです。

  運よくその頃私の勤めていた会社で、休暇体制が変わってきていて、週末が連休になる事が月何日かありました。女の子の友達も一緒にサーフィンを始めないかと誘ってはみたものの、休日朝早く起きて海に来る友達はなかなかいませんでした。

 ましてやみんなお年頃、日焼けしたくないという子も多く、私は逆に心配される的でした。

  今年はなんとしてでも波に乗りたい!今までは主人に、むりやり早朝起こされて、グダグダしながら一緒に付いて行っていた海でしたが、そう決意してからの私は、自分で朝の5時には起床し携帯で波情報を確認し、自分でポリタンクからウェットから準備して海へ向かっていました。

 自分で準備するのは当たり前なのですが、それまでも私は主人に甘えることがこれまでは多かったのです。そのようなサーフィンに対する姿勢からやはり“甘かった”のでしょう。

  休みの日の早起きって本当に気持ちいいものだと、海に来るようになってつくづく感じます。その頃私は早起きにも慣れてきていましたので、いつもとポイントを変えて海へと向かっていました。